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持ち家を賃貸したい人の教科書【後悔なく進める実践手順9ステップ】

最終更新日

持ち家を貸す方法

「持ち家を賃貸に出すってどうなんだろう?やっぱりリスクが大きいのかな?」
「持ち家を賃貸したい場合、最初に何から始めればいいのか知りたい」
「失敗しないで持ち家を賃貸に出す方法や進め方を、しっかりと順番に理解したい」

持ち家を賃貸に出したいと思っても、さまざまな不安を感じる方は多いのではないでしょうか。

結論からいうと、持ち家を賃貸するには「収入が得られる」「建物が劣化しない」などのメリットがある一方で、「費用もかかる」「入居者トラブルが起こることもある」などのデメリット・注意点・リスクも存在します。

ただし、こうしたデメリットや注意点、リスクは、対策しなかった場合に起こるものであり、それぞれのステップごとにしっかりと準備・対策すれば、防ぐことが可能です。

この記事では、持ち家を賃貸する場合の基本知識やメリット・デメリット、そして、「失敗せずに持ち家を賃貸するための9ステップ」を整理して、実際に安心して進められるように解説していきます。

「しっかり準備・対策して順番どおりに進めること」と「良い賃貸管理会社を比較して選ぶこと」が成功の最短ルートです。

読み終えるころには、持ち家を賃貸する場合の進め方と注意点について、自分のケースに当てはめてイメージできるはずです。ぜひ最後までお読みください。

持ち家を賃貸に出す前に押さえておきたい基本知識

まずは、持ち家を賃貸として人に貸す仕組みや流れ、そして実際に貸し出す際に必要となる費用の基本について紹介していきます。

持ち家を賃貸に出す前に押さえておきたい基本知識
・持ち家を賃貸に出すとは
・持ち家を賃貸するときの全体の流れ
・持ち家を賃貸に出すときの費用相場

持ち家を賃貸に出す場合、家賃収入というメリットがある一方で、修繕費や管理費などのコストや手間も発生します。この章を通して、「持ち家を賃貸に出す」とはどういうことか、その全体像とお金の流れをしっかりイメージできるようになるはずです。

自分の持ち家をどのように活用できそうかイメージしながら読み進めてみてください。

持ち家を賃貸に出すとは

使っていない持ち家がある場合、まず「売却」という選択肢を思い浮かべる方が多いと思いますが、実は「賃貸として人に貸す」という方法もあります。住まなくなった家を活用して家賃収入を得ることで、資産を手放さずに維持することができます。

不動産会社に依頼して入居者を見つけてもらい、入居者と賃貸借契約を結んで毎月家賃を受け取る形が一般的です。家賃集金や入居者対応などを賃貸管理会社に依頼するオーナーがほとんどです。

この記事では「リスクを避けながら持ち家を賃貸に出す方法」を解説していきますが、まだ「賃貸に出すか迷っている」という方は、「戸建て 賃貸に出す」の記事で賃貸に出すかどうかの判断ポイントをご確認ください。

持ち家を賃貸するときの全体の流れ

持ち家を賃貸するときには、まず不動産会社に問い合わせて入居者を探してもらい、賃貸借契約を結んで貸し出す流れになります。

持ち家を賃貸するときの全体の流れ
(1)不動産仲介会社に家賃査定を依頼して、媒介契約を結ぶ
(2)不動産仲介会社が入居者を募集して、入居者が見つかったら賃貸借契約を結ぶ
(3)入居スタート後は、賃貸管理会社に入居者対応などを依頼する

ただし、これから説明するように、持ち家を賃貸するにはリスクや注意点もあるため、失敗せずに持ち家を賃貸するには、以下のポイントを押さえながら進めるのがおすすめです。

失敗しないためのポイント

  • 持ち家の状態と賃料相場を確認して、賃貸に出すかじっくり検討してから貸し出す
  • 住宅ローン返済中の場合は、かならず事前に金融機関に連絡する
  • 仲介・管理を別の会社にせず、一気通貫で任せられる賃貸管理会社を選ぶ
  • 持ち家を賃貸に出す条件を、かならず検討したうえで設定する
  • 入居者募集や入居審査も、不動産会社に丸投げせず、自分でしっかり確認する
  • 後々のトラブルを防げるような契約書を作ってもらう
  • 引き渡し時には、かならず現況の証拠を残しておき、原状回復トラブルを防ぐ
  • 賃貸管理会社をしっかり選んで、入居者が退去しないように管理を行う
  • 不動産所得の申告・納税の漏れがないようにする

このポイントを押さえた進め方については、「3. リスクを避けて持ち家を賃貸に出す進め方9ステップ」で詳しく説明しているので、確認してください。

持ち家を賃貸に出すときの費用相場

持ち家を賃貸に出す場合、家賃収入を得られる一方で費用(貸す前・入居者決定時・貸出中・確定申告時)も発生します。

持ち家が一軒家かマンションか、リフォームが必要かどうかによっても大幅に費用目安は変わってきますが、以下のような費用がかかります。

持ち家を賃貸に出すときの費用
(1)貸すまでにかかる費用:必要に応じた
リフォーム代、仲介会社に支払う仲介手数料・広告費
(2)賃貸中にかかる費用:管理会社への委託管理手数料(家賃の5〜10%)、修繕費、固定資産税・都市計画税、火災保険料
(3)退去時にかかる費用:ハウスクリーニング代、原状回復に必要な修繕費

好立地かつ築浅でそのまま貸し出せるマンションであれば費用は十万円程度で済むこともあるでしょうし、築古の一軒家などでは百万円単位で費用がかかる可能性もあります。

「思っていたよりお金がかかった」と後悔しないように、「自分のケースではいくらかかるか」を事前に把握してシミュレーションしておくことが大切です。

※自分で費用のシミュレーションが難しい場合には、複数の不動産会社から賃貸管理プランが届く「マンション貸す.com」を活用して、不動産会社に費用を見積もってもらうのがおすすめです。

持ち家を賃貸に出すメリットとデメリット

前の章でも触れた通り、実際に持ち家を賃貸に出す場合には、メリットだけでなく「デメリット・注意点・リスク」も存在します。

2章では、あらためて、持ち家を賃貸に出すメリットとデメリットを整理してお伝えしていきます。

何事にも良い面と悪い面がありますが、良い面ばかりを見ていては「こんなはずじゃなかった」と後悔する羽目になってしまいます。

デメリット(注意点・リスク)を踏まえたうえで、「それらを回避するための準備」をしておくことが大切です。

持ち家を賃貸に出すメリット

持ち家を賃貸に出す最大のメリットは、使っていない家を資産として有効に活用できる点です。売却せずに家賃収入を得ながら維持できるため、将来の選択肢を残しつつ、空き家リスクも減らすことが可能です。

具体的なメリットとしては、次の5つが挙げられます。

持ち家を賃貸に出す5つのメリット

  • (1)家の劣化を抑えられる
     人が住むことで換気や掃除が行われ、建物内部の湿気・カビなどの劣化を防ぎやすくなります。
  • (2)犯罪のリスクを避けられる
     空き家状態だと不法侵入や放火などの被害を受ける可能性が高まりますが、入居者がいれば防犯効果も期待できます。
  • (3)将来戻ることもできる
     定期借家契約を選べば、転勤や出張など一時的な期間だけ貸し出して、帰任後に再び自分で住むことも可能です。
  • (4)家賃収入を得られる
     持ち家を賃貸に出すことで収入を確保でき、ローンや生活費の補填に充てられます。
  • (5)維持費や税金の負担を軽減できる
     固定資産税や修繕費など、所有し続けるための費用を家賃収入でまかなえる可能性があります。

たとえば、転勤で3年間だけ持ち家を離れる場合でも、賃貸に出しておけば家賃収入を得ながら状態を維持できます。空き家にしておくよりも、劣化や防犯のリスクを減らし、戻ったときに修繕費が少なく済むケースもあります。

持ち家を賃貸に出すデメリット

持ち家を賃貸に出すことには多くのメリットがある一方で、注意しておくべきリスクもあります。事前に理解しておき、リスクを避けるための行動をしておくことが大切です。

持ち家を賃貸に出す5つのデメリット

  • (1)入居者が決まらないことがある
    立地や築年数、家賃設定によっては入居希望者が集まらず、空室期間が長引く可能性があります。
  • (2)入居者トラブルが起こることもある
    家賃の滞納、騒音、近隣とのトラブルなど、入居者対応に時間と労力がかかることがあります。
  • (3)修繕やリフォーム費用が発生する場合がある
    そのまま貸し出すことができない場合、数十万円から百万円単位でのリフォームが必要になるケースもあります。
  • (4)収支管理や確定申告などの手間が発生する
    不動産所得(家賃収入-費用)に対して税金がかかるため、帳簿付けや確定申告などの事務作業が必要になります。
  • (5)赤字になる可能性もある
    空室期間や修繕費が増えると、家賃収入よりも支出が上回り赤字になることもあります。

築年数が古い戸建ての場合には、賃貸前のリフォームが必要になったり、賃貸中にも設備の修繕が必要になったり、入居者が見つかりにくかったりする可能性があります。デメリットが大きい場合には、賃貸を辞めるという判断をしたほうが良い場合もあります。

古い家を貸したい方は、「古い家を貸したいなら絶対押さえたい!判断基準から手順まで解説」の記事もぜひ参考になさってみてください。

また、不動産会社を通さずに「個人間」で持ち家を貸し出すのはかなり高いリスクが伴います。「家を個人で貸す方法!損せず手間なく賃貸を始める基礎知識を解説」の記事も参考にしてください。

リスクを避けて持ち家を賃貸に出す進め方9ステップ

前章では、持ち家を賃貸に出すときには、メリットはもちろん、デメリット(注意点・リスク)もあることを説明しました。

ここからは「リスクがあること」を踏まえたうえで、そうしたリスクを避けて失敗しないための具体的なステップを紹介していきます。

【リスクを避けて持ち家を賃貸に出す進め方9ステップ】

ステップ
リスクを避けるポイント
ステップ1:持ち家の状態と賃料相場を確認する
→このままで貸せるか?いくらで貸せるかの判断が重要
ステップ2:住宅ローン返済中の場合は金融機関に連絡する
→無断で貸し出すのは契約違反・一括返済リスクもあるので注意
ステップ3:仲介・管理を一任できる賃貸管理会社を選ぶ
→管理会社の手腕で収益が決まるので複数社を比較して選ぶ
ステップ4:持ち家を賃貸に出す条件を設定する
→普通借家か定期借家かサブリースか、細かい条件によってもトラブルリスクが変わる
ステップ5:入居者募集をスタートして入居審査を行う
→条件設定を甘くするとトラブルの元なので必ず厳しく確認する
ステップ6:入居者と賃貸借契約を締結する
→退去時の費用などトラブルになりそうな条項の記載を忘れない
ステップ7:いよいよ持ち家を賃貸として引き渡す
→写真・動画で現況を記録して原状回復トラブルを防ぐ
ステップ8:賃貸中は入居者が退去しないように管理する
→不具合の迅速な対応・快適性のアップデートで満足度を上げる
ステップ9:忘れずに不動産所得の申告・納税を行う
→申告漏れは追徴課税のリスクがあるので絶対に避ける

9ステップごとの「つまずきやすいポイント」を先回りで潰していけば、持ち家を賃貸する場合のリスクを避けて、空室・トラブル・申告漏れといった損失を最小化することができます。

どのステップも非常に重要なので、しっかりと読み進めてみてください。

ステップ1:持ち家の状態と賃料相場を確認する

持ち家を賃貸に出すとき、最初にすべきことは「現状の把握」です。

持ち家の現状を確認して「このままで貸せるのか(リフォームは必要そうか)」と「いくらで貸せそうか」を判断することで、最初にどのくらい手残りがありそうかをしっかりイメージしておくことが大切です。

家の状態・賃料に関して後悔しがちなケース例

  • 見切り発車で貸し出してしまい、修繕費用がかさんでしまった
    設備が古いのに「大丈夫だろう」と賃貸を始めたものの、入居後に給湯器や水回りが相次いで故障し、想定外の修繕費が発生するケースは少なくありません。築年数に応じて、修繕費用を多めに見込んでおくことが重要です。
  • 想定家賃を楽観的に設定してしまい、収支計画が狂ってしまった 「近所の物件より広いから」「設備が新しいから」と高めの家賃を設定すると、なかなか入居者が決まらないケースがあります。持ち家には思い入れがある分、家賃を高く設定しがちですが、冷静に判断しましょう。
     また、自己判断ではなかなか実際に貸し出せる家賃の目安は分からないため、複数の賃貸管理会社に査定を依頼し、現実的な相場を知ることで、安定した収益計画を立てられます。

3-1-1.(1)このままで貸せるのかを判断する

まず、持ち家の状態を確認して、どのくらいの修繕・リフォームが必要になりそうか判断しましょう。

給湯器や水回りなどの主要な設備は、貸主(オーナー)に修繕義務があるため、賃貸に出す前に必要な修繕を済ませておく必要があります。また、壁紙や床などの汚れは内見時の印象を大きく左右するため、状態によっては張り替えておくことをおすすめします。

このままで貸せるか判断するポイント(築年数)
・築10年前後なら、壁紙(クロス)や床材、換気扇、水栓などの交換を検討する
・築15年以上なら、水回りリフォームや給湯器の交換、外壁塗装なども検討する
・築25年以上では、屋根や構造、全面リフォームなども検討(賃貸すべきか冷静に判断が必要)

持ち家の築年数が古い場合には、全面的なリフォームが必要なケースもあり費用がかかりすぎてしまうため、賃貸すべきか別の方法を選択すべきかの判断も必要となります。

賃貸以外の活用方法については、別記事「空き部屋を貸したい方必見!安定収入につながる空室活用方法10選」もぜひ参考になさってください。

3-1-2.(2)いくらで貸せそうかを判断する

次に、持ち家を賃貸に出した場合にどのくらいの家賃で貸せるかを把握します。家賃相場を知らないまま進めてしまうと「高すぎて入居者が決まらない」「安すぎて赤字になる」といったリスクが生じます。

いくらで貸せそうかを判断する方法
・不動産ポータルサイト(SUUMO、HOME’Sなど)で、似ているエリア+間取り+築年数で相場を把握する
・持ち家のあるエリアで実績のある不動産会社に直接相談する
「マンション貸す.com」の一括査定で複数の賃貸管理会社に想定賃料を査定してもらう

なお、都道府県別や居住室数別、築年数別の家賃のイメージは以下のとおりです。

参考:一軒家を貸す相場(地区・部屋数・築年数別)と見積もり方法を解説

なお、実際にいくらで貸し出せるかは、エリアや広さだけでなく、個別の間取りや賃貸ニーズ、どの道路に面しているか、外観などさまざまな要素によって変わってきます。実際の家賃に近い金額を知りたいならば、家賃査定を行うことをおすすめします。

ステップ2:住宅ローン返済中の場合は金融機関に連絡する

持ち家を賃貸に出す際に住宅ローンの返済が残っている場合は、かならず金融機関に連絡しておくことが重要です。また、賃貸用ローンに切り替えた場合の金利や、住宅ローン控除との関係にも留意する必要があります。

住宅ローン返済中の賃貸で後悔しがちなケース例

  • 金融機関に連絡せずに貸し出してしまい、契約違反になった
  • 賃貸用ローンに切り替えた結果、返済額が上がってしまった
  • 住宅ローン控除が使えなくなって損をした

住宅ローンは「本人が自宅として住むこと」を前提に契約されているため、黙って貸すと契約違反にあたる可能性があります。金融機関の許可を得ずに賃貸に出したのが見つかってしまうと、その場で一括返済を求められることもあるので注意しましょう。

一方で、「転勤や海外赴任などやむを得ないケース」であれば、金融機関の承諾を得て貸し出しが認められる可能性もあります。この場合も事前に相談する必要があるため、どちらにせよかならず連絡しましょう。

住宅ローン返済中の持ち家を賃貸に出す場合のステップ
1. 住宅ローンを借りている金融機関に相談する
2. 金融機関に、賃貸に出す承諾をもらい、条件などを確認する
3. 承諾を得られず、それでも貸し出したい場合は、賃貸用ローンなどへの借り換えを検討する

なお、金融機関から賃貸に出すための承諾を得られたとしても、賃貸に出している間は「住宅ローン控除」の対象外になることが一般的です。

また、もし承諾を得られずに賃貸用ローンに切り替える場合には、金利が大幅に上がる可能性が高いので注意が必要です。この場合、家賃収入を得ても赤字になる可能性があるので、金利をしっかり踏まえたうえで持ち家を賃貸した場合のシミュレーションを組みなおして判断しましょう。

住宅ローン返済中の賃貸の注意点についてさらに詳しく知りたい方は、「住宅ローン 賃貸」の記事もぜひ参考になさってみてください。

ステップ3:仲介・管理を一任できる賃貸管理会社を選ぶ

いざ持ち家を賃貸しようとした場合には、信頼できるパートナー(=管理会社)を選ぶことが非常に重要です。

賃貸管理会社選びで後悔しがちなケース例

  • 知人の紹介で管理会社を選んでしまい、入居者が決まらず赤字が続いてしまった
  • 戸建ての管理に慣れていない会社に任せてしまい、トラブル対応に時間がかかりすぎる
  • 入居者探しは他の仲介会社に任せる体制の管理会社にしてしまい、本気で入居者を探してくれない

持ち家を賃貸に出すときは、入居者募集(仲介)と物件管理をまとめて任せられる賃貸管理会社を選ぶのがおすすめです。入居者探しから契約手続き、家賃の集金、入居者対応、退去時の原状回復までを一括で代行してもらえるからです。

とくに仕事や家庭の事情で忙しい方や、遠方に住んでいるオーナーにとっては、良い賃貸管理会社を選べるかどうかが安定運営の鍵になります。

良い賃貸管理会社を選ぶときの6つのポイント
1. 空室を早く埋める力があるか
入居者募集のノウハウや地域の相場を理解し、短期間で空室を埋める提案ができる会社を選びましょう。
2. 空室を出さないサポートができるか
入居者対応や定期点検など、長く住み続けてもらうためのサポート体制が整っているか確認しましょう。
3. 円滑なコミュニケーションが取れるか
連絡のレスポンスが早く、報告や相談がスムーズにできる担当者がいる会社を選びましょう。
4. 任せたい賃貸管理業務が揃っているか
空室募集から修繕対応まで、自分が委託したい業務をすべて任せられるプランがあるかを確認しましょう。
5. 信頼できる実績と評価があるか
管理戸数や入居率、口コミなど、実績や利用者の評価を公開している会社を選ぶと安心です。
6. 妥当な手数料を設定しているか
家賃の5〜10%が相場とされる管理手数料が適正かどうかを確認し、サービス内容とのバランスで判断しましょう。

なお、貸し出したい持ち家が「一軒家・戸建て住宅」の場合には、賃貸管理会社が「戸建て賃貸に慣れているかどうか」もしっかり確認するのがおすすめです。マンション賃貸しか経験がない賃貸管理会社は、戸建て特有の管理の難しさに対応できない可能性があるからです。

戸建て管理実績の確認ポイント(戸建ての場合)
(1)管理戸数の実績
戸建て物件の管理戸数と管理年数を確認します。豊富な実績はさまざまなケースへの対応経験を意味し、安心して任せられる根拠となります。
(2)戸建て特有の対応力
庭の管理や駐車場の整備など、戸建て特有の管理業務への対応力を確認します。マンション中心の会社では、十分な対応が期待できない場合があります。
(3)築古物件の経験
築年数の古い戸建ての管理経験があるかを確認します。設備の老朽化や修繕計画について、適切なアドバイスを受けられるかが重要な判断基準となります。

戸建て特有の賃貸管理についてさらに知りたい方は、「戸建て 賃貸管理」の記事もぜひ参考にしてみてください。

良い賃貸管理会社を見極めるのは難しいものですが、一社だけ見ても判断できないため、複数社(できれば3社〜5社程度)の管理プランを同時に見比べて、一番良い会社にお願いするのがおすすめです。

ステップ4:持ち家を賃貸に出す条件を設定する

賃貸管理会社が決まったら、次は持ち家をどんな条件で貸し出すかを、賃貸管理会社と細かく決めていきましょう。ここで決める条件は、入居者募集のスピードやトラブル発生の有無に大きく関わるため、慎重に検討しましょう。

賃貸に出す条件設定で後悔しがちなケース例

  • 普通借家契約にしてしまい、自宅に戻りたくても入居者が退去してくれず、高額の立ち退き料を支払う羽目になった
  • 安易にサブリース契約を選んでしまい、手残りが少なすぎる結果になってしまった
  • 入居条件をゆるく設定した結果、マナーの悪い入居者が住みついてしまい、トラブルが絶えない

3-4-1.(1)普通借家契約・定期借家契約・サブリース契約から決定する

持ち家を貸すときに最初に決めるべきは、「普通借家契約」か「定期借家契約」にするか、または「サブリース契約(転貸型)にするかです。

【普通借家契約・定期借家契約・サブリース契約の違い】

契約形態
概要
向いているケース
普通借家契約
・契約期間が満了しても、借主が希望すれば更新可能
・一般的な賃貸契約で、賃料も高く設定しやすい
・貸主(オーナー)からの一方的な解約が難しいというデメリットがある
長期的に安定した賃貸収入を得たい場合
定期借家契約
・あらかじめ設定した契約期間で契約が終わり、原則として更新しないため、期間を限定して貸せるメリットがある
・住める期間が決まっている分、入居者が見つかりづらいデメリットもある
転勤・出張・介護など、一時的に家を空けて、再び持ち家に戻りたい場合
サブリース契約(転貸型)
・賃貸管理会社(サブリース会社)がオーナーから一括で借り上げ、入居者に転貸する方式
・空室リスクが少なく、毎月一定の賃料を受け取れる
・ただし賃料収入が相場の80%〜90%程度になることが多く、途中解約や賃料改定条件にも注意が必要
空室リスクを避け、管理の手間を減らしたい場合

転勤などで「数年後には戻る予定がある」人は、定期借家契約にするのが安心です。期間をあらかじめ決めておくことで、戻りたい時期に確実に再入居できます。

一方、長期運用で安定した家賃収入を得たい場合は、普通借家契約のほうが入居者が見つかりやすく、更新時の空室リスクも低くなります。ただし、オーナーからの解約がしづらいデメリットは理解しておきましょう。

また、空室やトラブル対応の手間を減らしたい人には、サブリース契約も選択肢のひとつです。ただし、契約内容によっては途中で解約できない場合もあるため、事前に管理会社とよく確認しておきましょう。

契約形態を決める段階で、管理会社と「将来的にまた住む予定があるか」「どのくらいの期間貸すか」「リスクをどこまで許容できるか」を明確に共有して進めていくのが重要です。

3-4-2.(2)家賃や入居条件などを具体的に決めていく

契約形態が決まったら、次に賃貸のための各種条件を具体的に設定していきます。以下のような項目を、賃貸管理会社と相談しながら決めていきましょう。

家賃や入居条件などの例
・家賃額:賃料査定の結果をもとに、入居検討者に提示する家賃を最終決定する
・入居条件:ペットの飼育可否、楽器の演奏可否、喫煙の可否などを決めておく
・契約期間:定期借家契約の場合は、戻りたい期間から考えてしっかり決めておく
・管理方式:どこまでの管理業務を委託するのか、管理手数料は何パーセントかなどを決める

なお、持ち家を賃貸して後悔しないためには、以下のようなトラブルを防ぐための細かな取り決めをしておくことをおすすめします。

トラブルを防ぐための細かな取り決めの例

  • 退去時の原状回復範囲:貸主負担・借主負担のボーダーラインを明確にしておく
  • 設備の修繕範囲:給湯器や水回りなど、貸主が修繕すべき設備は事前に点検して、記録を残しておく
  • 共益費・駐車場代:家賃に含めるか、別途徴収するかを明確にしておく

ただし、条件を厳しくしすぎてしまうと入居者が決まらないので、貸しやすさとリスク回避のバランスを取ることが大切です。

ステップ5:入居者募集をスタートして入居審査を行う

持ち家を賃貸に出す準備が整ったら、いよいよ入居者募集の開始です。入居者募集や内見案内、申込受付、入居審査などはすべて賃貸管理会社が代行してくれますが、オーナーは「任せて終わり」にせず、報告体制と確認ポイントを押さえておくことが大切です。

入居者募集・入居審査で後悔しがちなケース例

  • 広告の出し方を管理会社任せにしてしまい、何か月も入居者が決まらず収益がゼロになってしまった
  • 外国籍やペット可など、条件緩和のリスクを理解せず募集してしまった
  • 保証会社の審査を通さず個人保証だけで契約してしまい、回収不能になってしまった
  • 収入や勤務先をしっかり確認せずに通した結果、家賃が数か月滞納され強制退去まで発展した

賃貸管理会社は、持ち家のエリアやターゲット層に合わせて、最も効果的な募集方法を選び、入居までを一括で管理してくれます。

賃貸管理会社が行ってくれる主な業務
・賃貸ポータルサイト(SUUMO、HOME’Sなど)への掲載
・SNS・自社サイト・提携仲介会社への告知
・募集条件の最終調整・家賃交渉への対応
・内見希望者の案内・物件説明
・入居希望者の申込受付
・入居審査(保証会社・勤務先などの確認)
・審査結果の報告・オーナー承認の手続き
・契約書類の作成、契約手続きの準備

上記のように一括してお願いはできますが、オーナー自身も積極的に、入居者募集の進捗などを確認して、必要に応じて適切な対処を行いましょう。

入居者募集~入居審査でオーナーが関与すべきこと
・内見前の清掃や整理整頓を行う(特に水回り・玄関・照明まわりを清潔に保つ)
・募集開始日・掲載内容を事前に確認する(家賃・条件・写真が正しく反映されているか)
・定期的に進捗報告を受ける(問い合わせ件数・内見数・反響内容などを共有してもらう)
・反響が少ない場合は改善提案を求める(家賃設定・写真・条件の見直しなど)
・入居審査の最終承認を行う(支払い能力・保証会社の有無などを確認し、納得の上で承認)
・入居後のトラブルを防ぐために慎重に判断する(安易に妥協しない)

管理会社に任せつつも、報告を定期的に受けて進捗を把握しておくことで、「気づいたら空室が長引いていた」「リスクの高い入居者に決まってしまった」といったトラブルを防げます。

なお、募集を開始して2〜3週間経って反響が少ない場合は、管理会社と相談して早めに改善を図りましょう。提案力がない場合には、賃貸管理会社の見直しも含めて検討することが必要です。

専任媒介契約を結んでいる場合は、契約期間中(最長3か月)は他社へ依頼できませんが、期間終了後は切り替え可能です。

ステップ6:入居者と賃貸借契約を締結する

入居者が決まったら、いよいよオーナーと入居者との間で、賃貸借契約を締結します。

※サブリース契約を選んだ場合は、入居者ではなくサブリース会社(管理会社)と契約を結ぶことになります。ここでは、サブリースではない、一般的な賃貸借契約について解説していきます。

賃貸借契約の締結で後悔しがちなケース例

  • 賃貸管理会社と事前に話していた条項が契約書に盛り込まれておらず、トラブルの火種になってしまった
  • 書面ではなく口頭での取り決めを信じて、トラブルに発展してしまった
  • 「鍵の交換費用を誰が負担するか」「修繕対応の流れ」などを事前に定めておらず、入居者との調整が大変になった

契約書の作成や重要事項説明は、通常は賃貸管理会社(宅地建物取引業者)が代行してくれます。オーナーが自分で対応する必要はありませんが、念のため流れを把握しておきましょう。

入居者と賃貸借契約を締結する一般的な流れ
・賃貸管理会社が、賃貸借契約書と重要事項説明書を作成する【かならずチェック】
・賃貸管理会社の宅地建物取引士が、入居者に重要事項説明を実施して、契約書に署名・押印を行う
・入居者の署名・押印がされた契約書がオーナー(貸主)側に届く
・オーナー(貸主)も署名・押印を行い、契約が成立する
・契約金の入金を確認する(敷金・礼金・前家賃など)
・契約書原本の受領・鍵の引き渡しを行う

契約や引き渡しはすべて賃貸管理会社に一任できますが、「任せたから大丈夫」と思わず、内容を把握しておくことがリスク回避につながります

オーナーが確認しておくべき主な契約内容
・事前に決めた入居条件や契約期間、家賃などが契約書にしっかり記載されているかを確認する
・とくに、ペットの飼育・楽器・喫煙の可否などがきちんと盛り込まれているかチェックする
・退去時の原状回復範囲や設備の修繕範囲、共益費、駐車場代など、トラブルにつながりやすそうな事項も間違いなく記載されているか確認する

これらの内容をあいまいにしたまま契約すると、退去時に原状回復費の負担トラブルや家賃滞納時の対応遅れにつながる可能性があるため、オーナー側でもしっかり漏れが無いか確認しましょう。

ステップ7:いよいよ持ち家を賃貸として引き渡す

賃貸借契約の締結が終わって契約金の清算なども終わったら、いよいよ入居者への引き渡しのステップです。

引き渡しの段階で後悔しがちなケース例

  • 退去時に、入居時にはなかったはずの傷を「入居前からあった」と主張されて、修繕費用を請求できなかった
  • 設備の動作確認をしっかりしておらず、入居後すぐに故障が発生してトラブルになった
  • 貸主・入居者間のチェックリストを作っていなかったため、認識のズレが生じてしまった

引き渡しについても賃貸管理会社が主導して行ってくれますが、オーナー自身も「引き渡し時の状態確認」と「原状回復ルールの理解」をしておくことで、将来のトラブルを防げます。

引き渡し当日の基本的な流れ(管理会社がしてくれること)
・鍵の本数やシリンダー番号を確認して、入居者に引き渡す
・室内・設備の状態をチェックし、写真で記録する
・給湯器・水回り・照明など、設備の動作を確認する
・ガス・電気・水道などの開始手続きを案内する
・入居者への注意事項(ごみ出しルール、緊急時連絡先など)の説明を行う

こうした対応は賃貸管理会社が行ってくれることが多いですが、すべての会社が必ず実施するわけではありません。管理プランによっては立ち会いが含まれないケースもあるため、契約前に「入退去時の立ち会いや写真記録や設備確認もしてくれますか?」と確認しておくと安心です。

賃貸管理会社が撮影した写真や引渡しチェックリストは後日メールなどで共有してもらい、オーナー自身もデータを保管しておくのがおすすめです。

賃貸管理会社が行ってくれる場合も、任せっぱなしにせず、以下のようなことをオーナーも行っておくと安心です。

オーナー自身も写真・動画で記録を残しておく
・各部屋の全景(天井・壁・床が一枚に入る角度で)を撮影する
・水回り・玄関・ベランダ・収納内部など、劣化しやすい箇所も撮影する
・すでにある傷・汚れ・ひび割れ・カビなどをクローズアップで撮る
・設備(給湯器・エアコン・キッチン・トイレなど)の稼働状態を動画で撮る
・撮影データをクラウドや外部メディア(USBなど)に保存してバックアップしておく
※撮影日はカメラの日付設定をONにして明確に残しておく

退去時に最も多いのが「原状回復費用をめぐるトラブル」です。修繕範囲の認識がズレていると、「入居者負担かオーナー負担か」で揉める可能性があります。

国土交通省の「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」では、通常の生活による劣化や日焼けなどの損耗は「オーナー負担」、入居者の故意や過失による汚れ・破損は「入居者負担」と明確に区分されています。

どちらの費用になるか判断しづらいケースでは、入居スタート時の写真・動画、チェックリストなどが重要な証拠になります。

※参考:国土交通省「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」

そのため、入居直前の状態をできるだけ鮮明に記録しておくことが、リスクを避けるために非常に重要です。

ステップ8:賃貸中は入居者が退去しないように管理する

「持ち家を賃貸」に出す場合、入居者が長く住み続けてくれることが、最も確実で安定した経営につながります。

一軒家や分譲マンションのように「1戸しかない物件」は、入居者が退去すると次の入居まで収入がゼロになるため、「空室を出さない」ことがなにより重要です。

賃貸中の入居者管理で後悔しがちなケース例

  • 小さなトラブルを放置してしまい、入居者が不信感を持って退去してしまった
  • 入居者との連絡を管理会社任せにしすぎて、現状を把握していなかった
  • 管理会社からの報告が遅いのに気付かず、入居者の満足度も下がってしまった

日常管理は管理会社に任せつつも、定期報告をしっかりチェックして、入居者の満足度が下がらない状態を維持しましょう。

長く住み続けてもらうための3つの工夫
(1)小さな不具合もすぐに対応する
蛇口の水漏れ、網戸の破れ、電球切れなど、一見ささいな不具合も、入居者からすれば「放置されている」と感じる原因になります。
管理会社を通じてでも構いませんが、連絡があったら即対応する姿勢を徹底しましょう。「すぐ直してくれた」という印象は、入居者の信頼を得て、長期賃貸につながるはずです。
(2)年1回は「メンテナンス+挨拶」のタイミングを設ける
自分の持ち家を大切に使ってもらうためにも、年1回程度しっかりと挨拶に伺うのも効果的です。
たとえば
・設備点検(エアコン・給湯器など)
・外壁や庭の簡易チェック(戸建ての場合)
を行い、その報告を入居者に共有するだけでも印象は大きく変わります。
「丁寧に管理されている家」という安心感が生まれ、退去を防げます。
(3)生活に関わる「快適性」をアップデートする
家そのものに満足していても、時代の変化で「少し不便」と感じるポイントが生まれることがあります。インターネット環境を整えたり、浴室乾燥を導入したりと、入居者の快適性をアップデートすることで長期的に住んでもらえる可能性がアップするでしょう。

また、万が一退去となった場合には、退去者にその理由を訊ねてみるのもおすすめです。どこに不満があったのかを理解して、物件のマイナスポイントを補うための施策を行いましょう。

ステップ9:忘れずに不動産所得の申告・納税を行う

持ち家を賃貸に出した場合、利益が出た場合には、利益に対する申告と納税が必要となります。

不動産所得の申告・納税で後悔しがちなケース例

  • 不動産所得の申告を忘れてしまい、税務署に指摘されて追徴課税を支払う羽目になった
  • 適用できる控除を見落としてしまい、税金を払いすぎてしまった
  • 年末調整済みでも、確定申告時に再計算や自己申告が必要な控除があることに気付かなかった

会社員(給与所得者)の場合、給与以外からの所得(家賃収入や副業などを合わせた所得)が年間20万円を超えるなら、確定申告が必要です。確定申告すれば、住民税もカバーできます。

※年間20万円以下でも住民税の申告は必要となるので注意しましょう。

持ち家を賃貸して利益が出た場合の所得は「不動産所得」として申告が必要で、「家賃収入から経費を引いた金額」が不動産所得となります。たとえば、年間家賃収入が120万円(月10万円)で、経費が40万円なら、80万円に対しての税金を納めるイメージです。

経費として計上できる主な項目
・管理委託手数料:賃貸管理会社に支払う管理料(家賃の5%程度が相場)
・固定資産税・都市計画税など:物件を所有しているときにかかる税金(年間10~15万円程度)
・火災保険・地震保険料:建物や設備のための保険料で、家財保険は入居者が負担
・修繕費:給湯器や水回りなど、設備の交換・修理費用
・減価償却費:実際に支払いが発生しなくても、決められた期間のあいだ、経費にできる
・入居者募集のための費用:仲介手数料や広告費、事務手数料など
・ローン利息:利息部分のみ経費計上可(元金部分は経費にできない)
・マンション管理費・修繕積立金:持ち家がマンションの場合、維持するために必要
・交通費・通信費:物件の確認や管理会社との連絡など、賃貸に関連する支出
・税理士や司法書士への報酬:必要な場合のみ

支出したときの領収書や請求書などの書類は、7年間保管しておきましょう。税務調査で経費の根拠を示す資料として必要になることがあります。

持ち家を1室のみ賃貸に出す場合には、日々の帳簿付けまでは必要ないケースもあります。確定申告の期限(毎年2月16日から3月15日頃)に合わせて準備して、必要な書類などをまとめておきましょう。

確定申告の基本的な流れ
(1)1年間の収入・支出を整理する
・管理会社から届く「年間収支報告書」を基に、家賃収入の合計を把握しておく
・経費として計上する領収書や支払い明細をまとめる
(2)所得を計算する
・「家賃収入 − 経費 = 不動産所得」
・給与所得者の場合、給与以外の所得が20万円を超える場合は申告対象となる
・青色申告特別控除や各種の所得控除(基礎控除、医療費控除、社会保険料控除など)を引くことも忘れずに
(3)申告書を作成する
・国税庁の「確定申告書等作成コーナー」または会計ソフトで入力する
・白色申告なら簡単な入力でOK。青色申告なら帳簿データを添付する
(4)税金を納付する
・申告後に発行される納付書で、銀行・コンビニ・ネットバンキングなどから納税する
(5)書類を保管する
・領収書・申告書・控えは7年間保管(青色申告は帳簿も保存義務あり)

持ち家だけを賃貸に出す場合には該当しないケースが多いですが、事業レベルで賃貸経営をする場合には「青色申告」を選ぶと、最大65万円の特別控除を受けることができます。

その他、自分が税金を計算するうえでどの控除を使えるか、事前に確認しておくのがおすすめです。また、確定申告ソフトを使用すると初心者でも比較的簡単に確定申告を進めることができるので活用しましょう。

不動産所得の納税については、国税庁の「No.1370 不動産収入を受け取ったとき(不動産所得)」も参考にしてください。

持ち家を賃貸に出すなら良い賃貸管理会社に相談することが重要

ここまで見てきたように、持ち家を賃貸に出すうえでは、入居者対応・修繕・家賃回収・確定申告など、想像以上に多くの業務が発生します。そのすべてを自分で行うのは現実的ではありません。

だからこそ、信頼できる賃貸管理会社を選ぶことが、安定して賃貸を続ける重要なポイントとなります。さらに、自分の大切な持ち家を任せるのだからこそ、本当に信頼できる会社を慎重に選ぶ必要があります。

さきほど「ステップ3:仲介・管理を一任できる賃貸管理会社を選ぶ」でも解説しましたが、良い賃貸管理会社を選ぶためのポイントは以下の6つです。

良い賃貸管理会社を選ぶときの6つのポイント
1. 空室を早く埋める力があるか
2. 空室を出さないサポートができるか
3. 円滑なコミュニケーションが取れるか
4. 任せたい賃貸管理業務が揃っているか
5. 信頼できる実績と評価があるか
6. 妥当な手数料を設定しているか

入居者への対応はもちろん、オーナー(貸主)にも真摯かつスピード感を持って対応してくれる会社を選びましょう。

賃貸管理会社の選び方ひとつで、年間100万円以上も利益に差が出ることもあります。そのくらい賃貸管理会社の選び方は重要です。

一社に決めて依頼するのではなく、かならず複数の賃貸管理会社に査定を依頼して、査定価格や管理プランの提案内容をしっかりと比較・検討して決めることが大切です。

「でも、複数会社に問い合わせるのが大変」という方におすすめなのが、「マンション貸す.com」の一括査定です。

「マンション貸す.com」は、全国600社以上の賃貸管理会社と提携する一括査定サービスです。持ち家の情報を入力するだけで、条件に合った複数の管理会社から、賃料査定や管理プランの提案を無料でまとめて受け取ることができます。

マンション貸す.comが選ばれる理由

  • 1回の入力で、最大6社からの提案を受けることができる
  • オーナー側の利用は完全無料で、オンラインで完結する
  • 大手から地域密着型まで、厳格な審査を通過した信頼できる管理会社のみと提携している
  • 10年以上の安定運営、累計査定利用者数11万人を突破した、信頼できるサービス

※各社から届く査定結果はあくまで相場に基づく目安であり、実際の契約金額を保証するものではありません。

【転勤に伴う持ち家の賃貸活用で迷っていたAさんの事例】
会社員Aさん(東京都・40代)は3年間の転勤が決まって都内の持ち家を空けることになり、不在期間中の空き家維持に不安を感じて「マンション貸す.com」を利用することに。複数社から提案を受けた上で、空室保証付きの管理会社を選定しました。

転勤期間中は家賃収入でローンや管理費を相殺でき、帰任後はスムーズに再入居することに成功。「比較して選べたので安心感がありました。想像以上に収益が出て、空き家にせずよかったです。」とのコメントをいただいています。

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まとめ

本記事では、持ち家を賃貸したい方に向けてさまざまな情報を解説してきました。最後に、要点を簡単にまとめておきます。

◆持ち家を賃貸に出す前に押さえておきたい基本知識
・持ち家を賃貸するときの全体の流れ
・持ち家を賃貸に出すときの費用相場

◆持ち家を賃貸に出すメリットとデメリット
・持ち家を賃貸に出すメリット
・持ち家を賃貸に出すデメリット

◆リスクを避けて持ち家を賃貸に出す進め方9ステップ
・ステップ1:持ち家の状態と賃料相場を確認する
・ステップ2:住宅ローン返済中の場合は金融機関に連絡する
・ステップ3:仲介・管理を一任できる賃貸管理会社を選ぶ
・ステップ4:持ち家を賃貸に出す条件を設定する
・ステップ5:入居者募集をスタートして入居審査を行う
・ステップ6:入居者と賃貸借契約を締結する
・ステップ7:いよいよ持ち家を賃貸として引き渡す
・ステップ8:賃貸中は入居者が退去しないように管理する
・ステップ9:忘れずに不動産所得の申告・納税を行う

持ち家を賃貸に出すのには、リスクや注意点も存在します。それらのリスクを避けるには、今回紹介した内容をしっかりと理解して、事前に準備することと良い賃貸管理会社に相談することが重要となります。

もしも賃貸管理会社選びに悩んだら、ぜひ「マンション貸す.com」の便利な一括査定サービスをご活用ください。

河上 隼人

Author information

河上 隼人

1980年11月8日生まれ
広島県出身
株式会社エイムプレイス 代表取締役

インターネットメディア事業「マンション貸す.com」を運営し、不動産オーナーと不動産会社をつなぐ架け橋として活動。効率的で自由度の高い経営スタイルを追求しながら、自らも日々学び続けている。

趣味はトレーニングと健康的なライフスタイルづくり。毎日の冷水シャワーを日課とし、体幹トレーニングではアブローラーの“立ちコロ”を悠々こなす。数年前にお酒をやめてからは、心身ともにすっきりとした日々を楽しんでいる。
「挑戦と進化」をテーマに、自然体で自分らしい生き方を磨き続けている。

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