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【間取り別】マンションを貸す費用相場と節約のコツ

最終更新日

持ち家を貸す方法

「マンションを貸す場合の費用って、合計でどれくらいかかる?」

いざ貸し出そうと思っても、マンションの広さや築年数などにより費用が異なるため、結局自分の場合いくらかかるか分からず、この記事に たどり着いたのではないでしょうか?

マンションを貸すときにかかる費用は、物件や条件によるため一概には言えませんが、間取り別のおおよその費用感は以下の通りです。

※ マンション維持にかかる点検費用は含んでいません。

あくまでも参考値ですが、貸す前の準備から貸出中、確定申告時などの税金も含めると、約42万円〜202万円程度のコストを見ておく必要があります。

ただ、先述の通り、条件によっては必要な経費・不要なコストが異なります。ちょっとした見落とし一つで、 想定よりも高くなり、思わぬ出費により後悔することは避けたいですよね。

そこで本記事では、マンションを貸すときにかかる費用について、貸す前や貸出中といったタイミング別に分け、具体的な費用項目や相場感を解説します。

記事の最後で、モデルケースを使った費用シミュレーションや、マンションを貸すときにかかる費用を節約するコツについても紹介します。

マンションを貸す場合にかかる費用の全体像や、初期費用やランニングコストを少しでも安く済ませたいという方はぜひ最後までご覧ください。

マンションを貸す前に知っておくべき!貸す場合にかかる費用の全体像

この章では、マンションを貸す際の費用の全体像を把握していきましょう。

所有するマンションを貸すことで家賃収入を得るというポジティブな面に注目しがちですが、実は貸す前から貸出中にもさまざまな費用が発生します。

以下に、東京都内の平均家賃を元に、間取り別のおおよその費用をまとめました。

内容 1R・1K 1LDK(1DK) 2LDK(2DK) 3LDK 4LDK〜 [b]
貸す前 約10万〜30万円 約20万〜50万円 約30万〜70万円 約40万〜90万円 約50万円~
入居者決定時 約14万円 約25万円 約38万円 約48万円 約100万円
貸出 約15万〜30万円/年 約20万〜40万円/年 約25万〜50万円/年 約30万〜60万円/年 約40万円~
確定申告時 約3万〜15万円/年 約5万〜20万円/年 約7万〜25万円/年 約10万〜30万円/年 約12万円~
総額 42万~89万円 70万~135万円 100万~183万円 128万~228万円 202万円~

※あくまでも一例で、家賃や築年数、室内・設備状況により異なります。

築年数や室内・設備の状況によって変わってきますが、1R・1Kの一番小さな間取りでも、マンションを貸すときに 約 42万〜89万円の費用がかかります。

貸出期間中、継続的に発生する費用もあるため、貸す年数が増すほど、運用コストも発生します。

【項目別】マンションを貸すときにかかる主な費用

この章では、マンションを貸すときに必要になる主な費用について、項目別に紹介します。

費用の一覧は、次の通りです。

タイミング 費用項目 費用相場 [c]
貸す前 原状回復費用 3万〜50万円以上
貸す前 リフォーム費用 築年数や設置機器によっては不要
貸す前 鍵交換費用 8,000~10万円/箇所 ※借主負担となる場合もある
貸す前 火災保険 5万〜15万円/年 ※契約内容による
入居者決定時 仲介手数料 家賃1ヶ月程度
入居者決定時 入居者募集費用 数万円〜
※管理会社によっては不要
貸出中 管理委託料 家賃の3〜5%/月
貸出中 点検費用 数万〜十数万円
貸出中 修繕・故障対応費 年に数万〜十数万円
貸出中 固定資産税・都市計画税 5万〜35万円/年
確定申告時 所得税・住民税 5〜45%(利益に応じて変動)

すべての費用がかかるわけではありません 。

築年数や間取りの広さ、室内・設備の状況などによっては、不要なケースもあります。

表を参考にしながら、自分の場合は必要かを確認 し、後から「知らなかった」と後悔しないよう、マンションを貸すときに必要な費用についての理解を深めましょう。

【貸す前】原状回復費用:3万円~50万円以上(部屋の広さや室内の使用状況による)

貸す前に必要な費用の1つ目が、住む前の状態に近づけることを目的とした原状回復費用です。

部屋の広さや室内の使用状況によりますが、3万円 ~50 万円以上が相場です。

【毎回発生(目立った修繕・損傷なし)】

必要になる費用項目 1R・1K 1LDK (1DK) 2LDK (2DK) 3LDK 4LDK〜 [d]
室内クリーニング [e] (エアコン、水回り、床など) 1万5,000〜2万5,000円 2万~4万5,000円 3万5,000~5万3,000円 5万~10万円 6万5,000円~
消臭・除菌処理 5,000~1万円 1万~1万5,000円 1万5,000~2万5,000円 2万~3万5,000円 2万5,000万円~

【+αで発生(損傷範囲が広くて交換が必要】

必要になる費用項目 1R・1K 1LDK (1DK) 2LDK (2DK) 3LDK 4LDK〜 [f]
クロス(壁紙)の張替え [g] 8万~15万円 24万~50万円 36万~78万円 52万~120万円 60万円~
床張替え 6万~15万円 12万~45万円 22万5,000~97万5,000円 32万5,000~120万円 50万円~

※上記金額は一例です

原状回復費用は、 故意または過失などの損傷部分の 修繕や交換が必要かどうか で金額が大きく変わります。

通常、簡単なクリーニング程度であれば4 LDK以上でも10万円前後に収まりま す。

ですが、例えば以下の場合などにおいては、室内クリーニングに加え、消臭・除菌処理やクロス・床の張替えが必要になり、1R・1Kでも15万円以上のコストがかかります。

部屋が広い場合、クロスや床の張替えが必要なケースでは50万円以上の費用が必要になることもあります。

家具付きで貸し出すと ハウスクリーニング 費用が高くなる
ハウスクリーニングにおいては、家具がある場合のほうが費用が割高になる可能性があります。 家財がある状態でハウスクリーニングを行う場合、物を移動して掃除をする必要があり、空室と比べると工数がかかるためです。 家具付きでマンションを貸す場合は、 室内環境や条件による費用差 についても確認しましょう。

【貸す前】リフォーム費用:状況による

貸す前に必要な費用の2つ目は、リフォーム費用です。

費用は、リフォーム箇所や内容により大きく異なりますが、数十万円 ~数 百万円かかる可能性があります。

コンロ→IH 10~30万円(工事・本体費用込み)
水回り設備の全入れ替え 100~300万円(工事・本体費用込み)
間取りの変更(壁の撤去) 5~30万円(6畳間の場合) ※面積、コンセントの有無等で異なる
和室から洋室への変更 35~100万円(6~8畳間の場合) ※部分か和室全体かで異なる
玄関ドア 約30〜50万円

※種類や工事方法で変動します

新築マンションのリフォームは、築年数10~20年が目安とされています。そのため、築10年以上経過したマンションを貸す場合、部分的なリフォームが必要になる場合があります。

リフォームをすべきかどうかの判断基準は、以下の通りです。

▼リフォーム検討の基準

①新築マンションに住み始めて10年以上
②設備ごとのリフォームの目安に達している場合
<時期の目安>
・~築10年:壁紙、給湯器、コンロ
・築10~20年:キッチン、浴室、トイレ、床、ドア
・築20~30年:設備全般

原状回復だけでなく、古い設備や内装のグレードアップ、バリアフリー化、住みづらい間取りの変更など、大規模な改修もリフォームの対象です。

まだ使える設備でも、上記の基準に当てはまる場合、 専門業者に点検を依頼し、故障やトラブルが生じていないかを確認 することをおすすめします。

【貸す前】鍵交換費用:8,000~10万円/箇所

鍵の交換も貸す前に発生する費用のひとつです。

費用は取り付ける鍵によりますが、本体・工事費の相場は1か所あたり8,000 ~10 万円 となっています。

入居者の謀判意識は高まっており、前の入居者が合鍵を作っている場合、不法侵入や盗難などのリスクがあるため、 トラブルを避けるために鍵を取り換えるのが一般的 です。

最近は、専用のカードキーやリモコンキー、スマートフォンなどで開け閉めできるタイプも増えており、製品によっては10万円前後かかります。

【貸す前】火災保険:5万~15万円/年

火災保険もマンションを貸す前にかかる費用です。

契約内容や特約の有無により費用相場は大きく異なりますが、賃貸オーナー向けの基本的な補償内容の火災保険の場合、年間5万 ~15 万円程度が相場帯です。

ただし一般的な火災保険には、地震等の災害に対する補償が含まれておりません。そのためオプションや特約として契約するのが一般的です。

地震等の災害に対する補償 などの特約を加えて補償を充実させた場合、年間の負担額は約2 ~3 倍ほど高くなります。

▼地震保険の有無による違いの例

火災保険のみ 5年一括払い 約31万円/ 1年あたり 6万円
火災保険+地震保険 5年一括払い 約65万円/ 1年あたり 13万円

参考:三井住友海上「GK すまいの保険(すまいの火災保険) 保険料例

先述の通り、保険料は契約の条件、所在地、構造、面積、築年数などの条件により変動します。

ですので具体的な保険料については、各保険会社の見積りや無料相談などを活用し、自分のマンションを貸す場合にかかる火災保険料を確認しましょう。

【入居者決定時】仲介手数料:家賃1ヶ月程度

ここからは、入居者決定時にかかる費用です。

不動産会社へ依頼して入居者を募集した場合、仲介手数料がかかります。費用相場は、家賃の1か月程度です。

今回は、築20年以内の東京都港区の家賃相場を例に紹介します。

1R・1K 1LDK (1DK) 2LDK (2DK) 3LDK 4LDK〜
東京都港区 約14万円 約25万円 約38万円 約48万円 約100万円〜

家賃の相場は、地域や築年数により異なります。

貸す予定のマンションの周辺相場を知らない場合は、賃貸サイトなどを参考に、おおよその相場感から仲介手数料を把握しましょう。

【入居者決定時】入居者募集費用:数万円〜

入居者決定時に必要になる費用で、入居者募集費用がかかる可能性があります。

費用は、月単位で数万円程度です。

▼入居者募集費用の例

・インターネット掲載料(数万円〜)
・新聞等の紙媒体への掲載料(家賃1か月分程度)

※プランにより数十万円を超える場合もある

ただし不動産会社により、費用がかからないケースや管理委託料に含まれているケースがあります。

入居者募集を不動産会社へ依頼する場合は、 費用の有無や具体的な金額について確認 しましょう。

【貸出中】管理委託料:家賃の3〜5%/月

マンション貸出中も支出があります。そのひとつが、管理委託料です。

管理委託料は、入居者の対応や家賃の集金など、マンションを貸すうえで生じる様々な管理業務を管理会社へ依頼した場合に必要になる費用です。

家賃の3 ~5 %が相場とされています。東京都港区の家賃相場を例に計算すると、以下の金額です。

1R・1K 1LDK (1DK) 2LDK (2DK) 3LDK 4LDK
東京都 港区 約14万円 約25万円 約38万円 約48万円 約100万円〜
3%の場合 4,200円 7,500円 1万1,400円 1万4,400円 3万円
5%の場合 7,000円 1万2,500円 1万9,000円 2万4,000円 5万円

ただし、管理委託料に含まれる項目は、依頼先の管理会社によって変わってきます。

▼管理委託料に含まれるかを確認すべき項目

  • 入居者募集
  • 契約関連業務
  • 家賃管理や滞納に対する対応
  • 入居者のトラブルやクレームへの対応
  • 更新や退去手続き
  • 部屋の修繕や設備メンテナンス

含まれていない項目については、自分で対処するか、オプション追加や別途違う管理会社へ依頼するなどの方法を取る必要があります。

費用に大きく関わる部分であるため、 管理会社へ任せられる項目を正しく把握する ようにしましょう。

【貸出中】点検費用:年に数万〜十数万円(状況による)

貸す前に必要な費用の2つ目は、 各種設備の点検費用です。

点検費用はオーナー負担となるケースが一般的で、 年間15万円程度の費用 を準備しておく必要があります。

費用項目 検査箇所 費用詳細 年間
消防設備点検 ・機器点検
・総合点検
▼機器点検
3万円/回÷戸数×2回(半年に1回)

▼総合点検
3万円/回÷戸数(年1回)
数千~数万円
建築設備定期検査 ・換気設備
・排煙設備
・非常用の照明装置
・給水設備
・排水設備
3万円~6万円/回(年1回) 6~12万円
エレベーター法定点検 ・エレベーター 4万円~6万円(年1回)÷戸数
※設備点検から劣化部品の交換や修理を含む場合
数千円
簡易専用水道管理状況検査 ・水道設備の確認
・水質検査
1.5万円~2万円/回(年1~2回)÷戸数 数千円
[u]

ただし各費用については、マンション管理組合や委託先の管理会社が費用を負担するケースもあるため、費用の有無や具体的な金額を確認しましょう。

【貸出中】修繕・故障対応費:年に数万〜十数万円(状況による)

自然発生的な修繕・故障の対応費用も、貸出中に発生する費用のひとつです。

費用は、修繕・故障内容により異なりますが、数万円から数十万円単位の費用が必要になる可能性があります。

修繕・故障 貸している人が負担となるケース 費用の目安 [v]
エアコンの故障 ・設置から15年以上経った自然故障(例)
冷暖房対応だが、暖房が効かない
エアコンや室外機の水漏れが起こる
・修理:1万~20万円
・買い替え:4万~50万円
給湯器の故障 ・設置から10年以上経った老朽化による不具合
・水漏れ
・修理:5,000~10万円
・買い替え:15万~50万円
水回りからの水漏れ ・配管周りの老朽化 ・修理:5,000~2万円
・トイレ買い替え:3万~30万円
・キッチン買い替え:30万~200万円
・お風呂買い替え:50万~150万円
換気扇・レンジフードの故障 ・異音がする ・修理:1万6,000万円~4万円
・買い替え:10~20万円
インターホンの故障 ・インターホンの音が鳴らない
・映像が映らない
・修理:1万~3万円 ・買い替え:3万~10万円

通常の使用による設備の故障や水漏れなどの修繕費用は、基本貸主負担となっています。

早めに対処をすれば、部品交換や簡単な清掃などの修理のみで数千円~数万円程度で済むケースがほとんどです。

しかし、修理を後回しにして、古くて部品がない場合や修理できないようなシステム不具合などで交換を余儀なくされた場合は、数百万円の費用がかかる可能性もあります。

状況によって異なりますが、早めに点検を行い、不備 があれば早めに修理や交換などを行いましょう。

【貸出中】固定資産税・都市計画税:5万〜35万円/年

貸出中にかかる費用の3つ目は、税金です。

マンションを貸していても、所有者は貸主であるため、固定資産税・都市計画税が年間 10万 ~30 万円 ほどかかります。

目安は、以下の通りです。

1R・1K 1LDK (1DK) 2LDK (2DK) 3LDK 4LDK〜
固定資産税 (税率1.4%) 約4万~10万円 約6万~15万円 約8万~20万円 約10万~25万円 約12万~30万円
都市計画税 約4,000~2万円 約6,000~3万円 約8,000~4万円 約1万~5万円 約1万2,000円~6万円
年間合計 約4万5,000~12万円 約7万~18万円 約9万~24万円 約12万~30万円 約13万~36万円

固定資産税と都市計画税は、毎年1月1日時点の所有者に対して課せられるものです。

以下の計算式に当てはめることで算出できます。

税額=課税標準額(各自治体が不動産ごとに決める金額)×税率(固定資産税1.4%・都市計画税0.3%)

ただし、課税標準額は、3年に1度、全体的に見直しされるため、変わる可能性があります。

また、床面積、建物の大きさ、所在地、市区町村の評価額によって左右されるため、同じ広さでも物件による差が出る場合があります。

▼固定資産税・都市計画税の補足ポイント

新築マンションや築浅マンションの場合、減額措置があるため、最大5年間は安くなる可能性があります。ですが築6年以上になると軽減が終了するため、やや高くなる傾向があります。

また、地域によっては都市計画税が課されないケースもあります。その場合は固定資産税のみを負担することになります。

【確定申告時】所得税・住民税:5〜45%(利益に応じて変動)

家賃収入には、所得税や住民税がかかるため、貸出中または貸出終了後の確定申告時にも税費用がかかります。

年間の収入から経費を差し引いた不動産所得のみの所得税・住民税の目安は、以下の通りです。

不動産所得 (収入-経費) 所得税※ 住民税※ 合計(概算)
50万円 約2万5,000円 (税率5%) 約5万円 (税率10%) 約7万5,000円
100万円 約7万円 (税率10%) 約10万円 (税率10%) 約17万円
200万円 約18万円 (税率10%) 約20万円 (税率10%) 約38万円

※所得税...所得が多くなるほど税率が高くなる累進課税が採用されている
※住民税...年間利益(課税所得)に対して、一律10%(都道府県民税 4%・市町村民税6%)です。

確定申告時の所得税・住民税は、家賃収入から 経費 を差し引いた金額(不動産所得)から求められます。 不動産所得の計算式は以下の通りです。

不動産所得 = 不動産総収入金額(家賃・共益費など) − 必要経費(修繕費・管理費・減価償却費など)

不動産所得により、所得税の税率は以下のように変動します。

課税される所得金額 税率 控除額 [ae]
1,000円~1,949,000円まで 5% 0円
1,950,000円~3,299,000円まで 10% 97,500円
3,300,000円~6,949,000円まで 20% 427,500円
6,950,000円~8,999,000円まで 23% 636,000円
9,000,000円~17,999,000円まで 33% 1,536,000円
18,000,000円~39,999,000円まで 40% 2,796,000円
40,000,000円以上 50% 4,796,000円

出典:国税庁「 No.2260 所得税の税率

マンションを貸す場合、まずどれくらいの家賃収入を見込めるのかを算出します。そこから経費の概算を差し引いた課税所得を計算して、おおよそいくらの税金がかかるのかを把握しておきましょう。

実際いくらになる?具体例を用いた費用シミュレーション

ここまでマンションを貸す場合の費用を紹介してきましたが、先述の通り、マンションを貸す場合の費用は地域や大きさ、築年数や間取りなどで左右されます。

そのため、ここでは1つのモデルケースを挙げ、マンションを貸す前から貸出中のコスト、確定申告時の税金までを網羅したシミュレーションをお伝えします。

▼前提条件

所在地:東京都江東区
築年数:築5年
間取り:2LDK(約55㎡~65㎡)
階 数:5階建てマンションの5階(最上階)
修 繕:軽微なもののみ
想定家賃:18万円/月
管理会社:委託(手数料:家賃の5%)
入居期間:12か月

上記の前提条件の場合、マンションを貸す場合にかかる費用は約98万円 ~101 万円です。

具体的な費用項目と、ここまで紹介した単価感をもとにした費用目安を見ていきましょう。

タイミング 費用項目 内容 費用シミュレーション [af]
貸す前 原状回復費用 ・軽微な壁紙補修 ・ハウスクリーニング 約10万円
設備点検費用 ・給湯器点検 ・水回り点検 約5万円
鍵交換費用 ・ディンプルシリンダー 約3万円
火災保険料 ・地震保険なし 約6万円
入居者決定時 仲介会社への広告費 ・入居者募集広告 約1万円
仲介手数料 ・契約時の対応や書類作成 約18万円
貸出中 管理委託料 約10万8,000円
設備メンテナンス ・突発な設備メンテナンス費用 約5万円
固定資産税・都市計画税 ・江東区/築5年マンション2LDK(60㎡) 約10万~12万円
確定申告 所得税・住民税 約29万5,000円
総額 約98万~101万円

築年数が浅い物件の場合、設備の買い替えや大掛かりなリフォームなどの必要がないので、初期費用を抑えることができます。

以上から、今回の前提条件では、約98万円 ~101 万円程度の初期費用が必要になる計算になります。

▼費用合計と内訳

マンションを貸す時に必要な費用の合計:98万3,000~100万3,000円

〇内訳
・貸す前:約24万円
・入居者決定時:約19万円
・貸出中:約25万8,000~27万8,000円
・確定申告時:29万5,000円

必要な費用を確認し、各相場をもとに自分がマンションを貸す場合は、どれくらいの費用が必要になるかを確認しましょう。

マンションを貸す時の費用を節約するコツ3つ

1つのモデルケースを挙げてマンションを貸す場合の費用を紹介しましたが、「高いな」と思った方も多いのではないでしょうか。

マンションを貸すことで黒字化が期待できるものの、ランニングコストがかかるため、少しでも無駄な経費を省いて安くすることで、貸す際の費用を減らしたいですよね。

そこで最後に、マンションを貸す時の費用を節約するコツを紹介します。

具体的には、次の3つです。

・修繕作業や管理業務はできる限り自分で行う
・業者に依頼する場合は相見積もりを取る
・安くて誠実に対応してくれる管理会社を見つける

知っているかどうかが費用に直結するため、ポイントをしっかりと把握しておきましょう。

修繕作業や管理業務はできる限り自分で行う

修繕、管理業務 は、自分でできるものを行うことで、費用を抑えることができます。

初心者でもできる修繕 や管理業務 の例は、以下です。

内容 自分で行った場合 業者へ依頼した場合 差額
壁紙の一部張替え (6畳の壁全面) 約2万円 約8万円 約6万円
ハウスクリーニング 約2,000円 約1~5万円 約8,000〜52,000円
網戸の張替え(1枚分) 約1,000円 約3,000円 約2,000円
入居者募集 不動産会社を探して交渉する 家賃1か月程度の手数料が発生 数万円
家賃の集金 振込確認・滞納の対応を行う 家賃の3~5%の手数料が発生 数万円

管理会社へすべてを任せると楽ではありますが、任せる内容が多いほど、その分工事費や手数料がかかります。

一部をセルフにすることで、 数万 ~数 十万円の費用削減が可能 になるため、自分でできる範囲の対処を行い、費用負担を軽減しましょう。

業者に依頼する場合は相見積もりを取る

自分で修繕することで、費用を大幅にカットできますが、仕上がり面で不安がある場合は、業者へ依頼するのが良いでしょう。

業者へ依頼する場合は、必ず2 ~3 社へ見積もりを依頼するのを推奨します。

業者の中には 相場以上の工事費用や、中抜き金額が高い業者がいる ため、1社だけでは費用の妥当性を判断できないからです。

相見積もりにより。費用の妥当性と内容をよく比較検討した上で、依頼する業者を決定しましょう。

安くて誠実に対応してくれる管理会社を見つける

マンションを貸す際の費用をより抑えるためには、安くても誠実な対応が期待できる管理会社を見つけることも重要な節約のコツです。

長期的に見たとき、 管理手数料の面で大きな差が出るだけでなく、対応の質が無駄な出費の温床 になる可能性があるからです。

例えば、家賃10万円のマンションを管理してもらう場合、手数料の違いによる費用差は明らかです。

年間で2万4,000円も違います。管理内容で費用が安いところがあれば、長期的に見たときの節約効果が大きくなります。

初めての貸し出しでは、わからないことも多くて管理会社の言いなりになってしまうことは少なくありません。ですが言われるがままでは「高額契約」や「必要以上の修繕提案」をされるリスクがあります。

オーナーの立場に立ち、本当に必要な修繕が何かを提案してくれたり、費用が発生する場合は、その内訳や金額が明確にわかる、透明性のある見積りを提示してくれたりする誠実な管理会社を選びましょう。

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まとめ

最後に、マンションを貸すときにかかる費用についておさらいです。

マンションを貸すときに費用がかかる費用は、部屋の広さや築年数などの条件によって異なりますが、東京都における間取り別のおおよその費用は以下の通りです。

内容 1R・1K 1LDK(1DK) 2LDK(2DK) 3LDK 4LDK〜 [aj]
貸す前 約10万〜30万円 約20万〜50万円 約30万〜70万円 約40万〜90万円 約50万円~
入居者決定時 約14万円 約25万円 約38万円 約48万円 約100万円
貸出 約15万〜30万円/年 約20万〜40万円/年 約25万〜50万円/年 約30万〜60万円/年 約40万円~
確定申告時 約3万〜15万円/年 約5万〜20万円/年 約7万〜25万円/年 約10万〜30万円/年 約12万円~
総額 42万~89万円 70万~135万円 100万~183万円 128万~228万円 202万円~

※あくまでも一例で、家賃や築年数、室内・設備状況により異なります。

貸す前はもちろん、貸出中や確定申告時も費用が必要です。

少しで もマンションを貸すときにかかる費用を抑えたいのであれば、次の3つを実践しましょう。

特に、管理会社をどこにするかで金額や対応が大きく変わってきます。

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河上 隼人

Author information

河上 隼人

1980年生まれ 広島県出身
株式会社エイムプレイス 代表取締役

インターネットメディア事業「マンション貸す.com」を運営し、不動産オーナーと不動産会社をつなぐ架け橋として活動。効率的で自由度の高い経営スタイルを追求しながら、自らも日々学び続けている。

趣味はトレーニングと健康的なライフスタイルづくり。毎日の冷水シャワーを日課とし、体幹トレーニングではアブローラーの“立ちコロ”を悠々こなす。数年前にお酒をやめてからは、心身ともにすっきりとした日々を楽しんでいる。
「挑戦と進化」をテーマに、自然体で自分らしい生き方を磨き続けている。

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