「賃貸管理委託って実際のところどうなの?」
「うちの賃貸物件は賃貸管理委託した方がいいの?」
賃貸管理委託が、「何がどう良いのか」「自分の物件にも本当に合ってるのか」がわからないと、なかなか踏み切れないものですよね。
結論から申し上げると、特別な事情がない限り、多くのオーナーさんに賃貸管理委託はおすすめできます。なぜなら、賃貸管管理委託には以下のようなメリットがあるからです。
賃貸管理委託をおすすめする理由
- 手間と時間を考えれば費用対効果は十分に高い
- トラブル対応のストレスから解放される
- 収益を最大化できる
- 良質な客付けができる
とはいえ、実際に委託するかどうかの判断は、物件の立地や規模、ライフスタイルによっても変わってきます。
状況によっては、自主管理がおすすめなケースもありますので、慎重に選択しましょう。
そこでこの記事では、「賃貸管理委託をおすすめする理由」を中心に、どんなオーナーに向いているのか、どんなメリットがあるのかをわかりやすく解説していきます。
あなたの物件にも、委託という選択が合っているのかどうか、ぜひ参考にしてください。
自主管理は約2割!特別な事情がないなら賃貸管理委託しよう
賃貸経営をするなら、特別な事情がない限り、賃貸管理はプロに委託するのが現実的です。
実際、自分で物件を管理しているオーナーは、全体のわずか約2割程度。
つまり、約8割ものオーナーがプロに任せているのが現状です。
参考)日本地主家主協会|管理形態について(自主管理か管理会社に委託か)
なぜそこまで自主管理が少ないのかというと、自主管理には専門知識を有したり、時間と手間、そして精神的な負担が大きいなどの理由が挙げられます。
【賃貸管理業者に委託している理由】
引用)日本地主家主協会|管理形態について(自主管理か管理会社に委託か)
具体的には、自主管理には以下のような業務が発生します。
・空室が出たらすぐに募集・広告活動を手配する
・入居者からの設備トラブルやクレーム対応(夜間・休日問わず)
・家賃滞納があれば督促や支払い交渉を行う
・契約更新・解約対応や、退去立会い・原状回復の手配
・近隣トラブルや騒音問題などの対応
これらの業務をすべてを個人でこなすのは、会社勤めの方や物件が遠方にあるオーナーにとってはかなりの負担です。
さらに、法に則った対応や入居者トラブルへの対応も求められるため、知識がなければ思わぬトラブルに発展することもあり得ます。
だからこそ、8割ものオーナーが「手間とリスクを減らしたい」と考え、賃貸管理を専門会社に委託しているのです。
賃貸管理委託がおすすめな4つの理由
多くのオーナーが賃貸管理委託を利用しているとは言え、「かえってお金がかかるのではないか」「ちゃんと管理してもらえるのか」など、気になることはありますよね。
でも実際には、賃貸管理委託を利用すると、以下のようなメリットを得られます。
賃貸管理委託をおすすめする理由
- 手間と時間を考えれば費用対効果は十分に高い
- トラブル対応のストレスから解放される
- 収益を最大化できる
- 良質な客付けができる
委託するにあたり費用はかかりますが、費用以上に得られる安心感や効果は大きいです。
ここでは、オーナーが賃貸管理委託を選ぶことがおすすめな理由を4つをご紹介します。
手間と時間を考えれば費用対効果は十分に高い
賃貸管理委託は、手間と時間を考慮すると、費用対効果の高い選択肢です。
そもそも管理委託会社に支払う手数料は、家賃の約5%が相場。
たとえば家賃10万円の物件であれば、月々の委託費用は5,000円程度におさまります。
この金額で、手間のかかる以下のような実務をすべて代行してもらえるのです。
- 空室が出た際の募集手配(広告出稿・内見対応など)
- 入居希望者の審査・契約手続き
- 入居者からの電話・メール対応(設備トラブル、問い合わせ等)
- 家賃の集金・滞納督促
- クレーム対応(騒音トラブル、近隣問題など)
- 契約更新手続き(更新料の案内・書類作成など)
- 退去時の立会い・原状回復の手配と精算
- 必要に応じたリフォームや修繕の手配
- 建物や設備の定期点検・管理
自分でこれらすべてを行うとなると、時間も労力も膨大にかかってしまいます。
特に本業が忙しい方や、複数の物件を所有しているオーナーにとっては、まさに「時間をお金で買う」ような感覚に近いでしょう。
このように、限られた時間を有効に使いたい方や、賃貸経営にかかるストレスを軽減したい方にとって、賃貸管理委託は非常にコストパフォーマンスの高い投資といえます。
トラブル対応のストレスから解放される
賃貸管理委託を利用すると、入居者トラブルやクレーム対応のストレスから解放されることも、賃貸管理委託をおすすめできる理由の1つです。
入居者からの設備トラブル、家賃滞納、近隣トラブルなどの問題対応は、時間や労力がかかるだけでなく、精神的に大きな負担となるものだからです。
「マルチ救急24株式会社」が行った【賃貸物件の管理状況に関する調査】によると、不動産オーナー521人のうち約半数が「2~3か月に1回以上」保有物件でのトラブルに遭遇しています。
トラブルの原因も多岐に渡ることから、トラブル対応に対する苦労がうかがえるでしょう。
自主管理をしていると、こうしたトラブルに自分で対応する必要があるため、ストレスが大きく、精神的な消耗も避けられません。
一方、管理会社に委託すれば、トラブルやクレームにはプロのスタッフが対応してくれるため、カスハラの矢面に立つリスクを減らせます。
トラブル対応の負担をプロに任せることで、精神的なストレスが大幅に軽減され、賃貸経営を安心して続けやすくなるでしょう。
収益を最大化できる
賃貸管理を委託すると、自身の収益を最大化しつつ空室を埋めることができます。
なぜなら、空室対策や適正な賃料設定など、プロのノウハウを活用できるからです。
プロの管理会社に依頼することで、最大限の利益が生まれるように賃料設定や条件緩和などの対策を打ってもらえます。その結果、「高水準の賃料での客付け」や「空室リスクの軽減」の可能性が高まります。
そのため、例えばオーナー自身が「家賃60,000円でないと借り手がつかないかも」と考えている物件でも、プロの戦略によって「63,000円」での客付けが実現するのです。
それにより、以下のように収益が大きく変わります。
【自主管理で客付けを行う時と、委託して客付けを行った場合の収益の違い】
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1年後
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3年後
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5年後
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60,000円で契約した場合
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720,000円 |
2,160,000円 |
3,600,000円 |
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63,000円で契約した場合
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756,000円 |
2,268,000円 |
3,780,000円 |
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差額
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+36,000円 |
+108,000円 |
+180,000円 |
確実に収益を最大化したいのであれば、ぜひプロに任せましょう。
良質な客付けができる
最後に、入居者の質を担保できるのも大きなメリットになります。
良質な入居者を選定するために管理会社では以下のような対策をとっています。
■信用調査と対面でのコミュニケーションを活かし、入居者の人物像を把握し、高く信用できそうな人に厳選できる
■物件の特徴と地域ニーズを合わせて、募集媒体の選定や写真・キャッチコピーを工夫し、適性の高い入居者へアプローチできる
そのため、「民泊目的」など不当に活用しようとするような入居者も避けられるめ、質の良い入居者を確保することが可能です。
安定した賃貸経営の実現を目指すなら、賃貸管理委託はおすすめです。
自主管理をしているオーナーの約63%が委託管理への切り替えを検討している
賃貸管理委託には多くのメリットがありますが、実際に「自主管理から委託管理へ乗り換えを検討しているオーナーが多い」というデータも見逃せません。
自主管理を選択している人の中にも、業務の負担や不安から、「やっぱりプロに任せたい」と感じるケースは少なくないようです。
実際、オーナーズ・スタイルの調査によると、自主管理をしているオーナーの63%が「委託管理への切り替えを検討している」と回答しています。
管理委託への変更を検討している理由としては、こんな声が見られました。
・業務が面倒になった
・高齢になり体力面で不安
・物件が遠くて対応しづらい
・旅行に行けない
・長期不在時にトラブルが発生しないか心配
このように、自主管理はどうしても、時間・労力・精神的ストレスがかかりすぎて、 本業や家庭との両立が難しくなるケースが少なくありません。
つまり、管理委託はただ“楽をする”ための手段ではなく、 時間・収益・精神的余裕という、オーナー自身の生活の質を守るための選択でもあるのです。
【例外】自主管理がおすすめのケース
賃貸経営をするなら、多くのオーナーさんに管理委託をおすすめしますが、自主管理がおすすめの人もいます。それは以下3つのケースに当てはまるオーナーさんです。
自主管理がおすすめのケース
- 客付けのノウハウがある人
- 管理業務に十分な時間を割ける人
- 自分以外信用できない人
自主管理をおすすめするケースを紹介します。
客付けのノウハウがある人
客付けのノウハウや地域のネットワークを持っている人であれば、自主管理が向いているケースもあります。
というのも、賃貸経営における最大のリスクの一つが「空室」です。空室はオーナーの収益に直結するため、客付けの力がダイレクトに成果に影響します。
たとえば、以下のような状況があると、空室が長引きやすいです。
・募集条件や賃料設定がズレていて、数か月間まったく問い合わせが来ない
・写真や紹介文がイマイチで、他の物件に埋もれてしまう
・忙しくて対応が遅れ、問い合わせのタイミングを逃してしまう
・繁忙期を逃し、次のシーズンまで空室が続いてしまう
客付けには相応の専門知識や経験、時間が必要です。よほど自信のある人でなければ、空室リスクを避けることは難しいです。
空室リスクを最小限に抑えたい場合は、「管理委託」がおすすめです。
しかし、このような空室リスクに対してスピード感を持って対応し、的確な改善策を打てる場合であれば、自主管理も選択の一つでしょう。
管理業務に十分な時間を割ける人
管理業務にしっかり時間を割ける人であれば、自主管理という選択肢も視野に入れて検討してもいいでしょう。
ただし、賃貸管理には、日々こまごまとした業務が発生します。
たとえば、入居者対応や設備トラブルの処理、家賃管理、契約更新、退去時の立ち合いなど、多岐にわたるものです。
これらの業務をすべて自分でこなすとなると、想像以上に時間と手間がかかります。
特に、問合せはいつ入るか予測できるものではなく、夜間や休日に急な対応を求められることも少なくありません。
自主管理をしているオーナーの中には、「管理業務が楽しい」と感じて管理をされている方もいますが、それだけ時間的・精神的な余裕がある人はごく一部です。
管理業務に十分な時間をかけられる人であれば、自主管理もありですが、やはり管理会社への委託が現実的な選択となってくるでしょう。
自分以外信用できない人
業者任せがどうしても不安な人は、自主管理という選択が合っている場合もあります。
実際、管理委託はオーナー自身が細かく運営方針をコントロールできなくなるという面もあるからです。
たとえば、以下のようなケースでは、委託業者の対応に不満や疑念を感じてしまうこともあるでしょう。
- 「リフォーム工事代金で100万円かかります」と言われたが妥当な金額か分からない
- 客付け力がなく、空室が続いている
- 退去したという報告のみで物件の状況が分からない
こうしたケースを考えると、「やっぱり自分で管理した方が安心」と感じてしまうのも当然です。
すべての判断を自分で下せる自主管理の方が、精神的な安心感を得やすいでしょう。
とはいえ、「信用できる管理会社」に出会えれば話は別です。
オーナーの方針を尊重しつつ、専門知識をもって適切にサポートしてくれるという、まさに理想的なパートナーにもなり得ます。
慎重に業者を選べば、自主管理以上に満足のいく経営ができる可能性も大いにあるのです。
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実際、管理会社によって手数料や対応内容はさまざま。
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まとめ
賃貸管理委託は、特別な事情がない限り、利用することをおすすめします。
なぜなら、賃貸管管理委託には以下のようなメリットがあるからです。
賃貸管理委託をおすすめする理由
- 手間と時間を考えれば費用対効果は十分に高い
- トラブル対応のストレスから解放される
- 収益を最大化できる
- 良質な客付けができる
自主管理はどうしても、時間・労力・精神的ストレスがかかりすぎて、 本業や家庭との両立が難しくなるケースが少なくありません。
ただ“楽をする”ための手段ではなく、 時間・収益・精神的余裕という、オーナー自身の生活の質を守るための選択でもあるのです。
ただし、自主管理がおすすめのケースもあります。それは以下のようなケースに該当する場合です。
自主管理がおすすめのケース
- 客付けのノウハウがある人
- 管理業務に十分な時間を割ける人
- 自分以外信用できない人
本業との両立が難しい方や、ストレスなく安定した賃貸経営を目指したい方には、管理委託は非常に合理的な手段と言えるでしょう。
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Author information
河上 隼人
1980年11月8日生まれ
広島県出身
株式会社エイムプレイス 代表取締役
インターネットメディア事業「マンション貸す.com」を運営し、不動産オーナーと不動産会社をつなぐ架け橋として活動。効率的で自由度の高い経営スタイルを追求しながら、自らも日々学び続けている。
趣味はトレーニングと健康的なライフスタイルづくり。毎日の冷水シャワーを日課とし、体幹トレーニングではアブローラーの“立ちコロ”を悠々こなす。数年前にお酒をやめてからは、心身ともにすっきりとした日々を楽しんでいる。
「挑戦と進化」をテーマに、自然体で自分らしい生き方を磨き続けている。
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